2027年以降の新たな2級整備士の資格制度の仕組み
国土交通省は、2027年から自動車整備士の制度を変更することを決定し、2022年5月に関連する規則を改正する省令を出しました。今回の制度変更の特徴の一つに体系の変更があり、一級、二級、三級、特殊の4つの等級は変わらないものの、区分は大きく変更されることになります。自動車整備業界に従事したいと考えている人は、まずは車の大部分の分解整備の作業ができるようになる2級整備士の資格取得を目指すでしょう。現行の2級整備士の資格は、ガソリン、ジーゼル、シャシ、二輪の4種類が設けられていますが、2027年以降の2級整備士の資格は総合と二輪の2種類のみになります。
また、現行制度では二輪以外の3種類の2級整備士の資格取得を目指す場合は、四輪自動車の整備に関する知識や技能を身につければ取得できましたが、2027年以降の新制度のもとで2級の総合自動車整備士の取得を目指す場合は四輪自動車だけでなく二輪車に関しても知識や技能を身につけなければなりません。制度変更においては、電子制御装置に関する知識や技能が求められる整備士の種類も変更されます。現行制度では1級自動車整備士のみが電子制御装置に関する内容を含むものとされていますが、2027年以降は2級自動車整備士も身につけることが求められます。国家試験にあたる技能検定試験で実施される科目には、大きな変更は加えられない予定となっています。
しかし、2級整備士の資格で求められる知識や技能は現行制度より確実に多くなるので、2027年以降はより時間をかけて試験対策に取り組む必要が出てくるでしょう。
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